「ANT+が一斉にBLEに置き換わりつつある」という話
ANT+が一斉にBLEに置き換わりつつある
— Yuki Mitsui (@Silphire) February 21, 2015
と書いたら、精力的に活動している人に捕捉されて多少の反響があったので、少し詳細を書いてみます (もう1週間経ってしまったけど)。
ANT+というのは、主に自転車やその他スポーツ関係の電子機器に使われている無線通信の規格です。主に自転車の速度計やオドメーターの機能を搭載したサイクルコンピュータと、スポークやクランクに取り付けたセンサーや、人体に取り付けた心拍数計との間を無線で繋ぐ為に使われています。ANT+以前はそれぞれのメーカーが独自の規格で無線通信を実現していましたが、今や共通の規格を用いることにより、異なるメーカー間の機器の互換性が取れるようになり、様々な機器を同時に使えるようになりました。
ですがBLE (Bluetooth Low Energy) の台頭により、各社一斉にANT+対応を止めて、BLEを利用するようになりつつあります。これはiPhoneやAndroidなどのスマートフォンでBLEが標準で利用出来るようになり、またスマートフォン上で健康を扱うフレームワークが用意されるようになったことも影響していると思います。
BLE対応の製品
自分は普段トライアスロンをやるので、トライアスロンで使う腕時計, マルチスポーツウォッチについて紹介します。特にこの分野はApple WatchやAndroid Wearなどのスマートウォッチと正面衝突する製品群である為か、ここ1年くらいで一気に様変わりしつつあります。
Garmin
ForeAthlete 910XTはANT+に対応していましたが、日本国内では2015年2月18日に発売されたばかりの新モデル、ForeAthelete 920XTは、BLE対応になりました。
Garmin製品のBLEはセンサーへの対応でないとコメント欄で教えていただきました。ありがとうございます。
GARMIN(ガーミン) ランニングGPS ForeAthlete 920XTJ ブラック/ブルー 心拍計・Wi-Fi Bluetooth対応 【日本正規品】 117432
- 出版社/メーカー: GARMIN(ガーミン)
- 発売日: 2015/02/18
- メディア: スポーツ用品
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TIMEX
TIMEXはスマートフォンと連携というよりも、単体で3G通信機能を持ったスマートウォッチを出そうとしていたりして、野心的です。日本では未発売ですが、新しく発売されたTIMEX Ironman One GPS+は、心拍計やヘッドフォンとの間の通信にBLEを利用するようになっています。
SUUNTO
SUUNTO Ambit2はANT+対応でした。日本では2014年9月に発売されたSUUNTO Ambit3からは、BLEのみの対応になりました。ANT+には対応しなくなっています。
SUUNTO(スント) ランニング 登山用GPS AMBIT3 PEAK HR サファイヤ Bluetooth対応 心拍ベルト付き【日本正規品】 SS020673000
- 出版社/メーカー: SUUNTO(スント)
- 発売日: 2014/09/26
- メディア: スポーツ用品
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Polar
普段あまり追いかけていないので、過去ANT+からBLEに切り替わった時期は分かりませんが、2014年7月から発売されているV800はBLE対応です。
POLAR(ポラール) V800 HR ブラック/グレー(心拍センサー付)[日本正規品] 90047436
- 出版社/メーカー: POLAR(ポラール)
- 発売日: 2014/07/04
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まとめ
という訳で、この1年もしない間に、今までANT+一色だったスポーツ用多機能時計は、一斉にANT+からBLEに通信規格を変更していました。スマートデバイスとの連携がしやすくなって便利になるなと思う一方で、次に新しい時計を買おうと思ったら自分が持っているセンサーも全て買い直しだと思うと、少々憂鬱な所もあります。