2015年2月15日に京都府京都市で行われた、京都マラソン2015に参加しました。今年初のフルマラソンでした。都市型フルマラソンのレースは東京マラソンや神戸マラソンなど今まで何度も抽選落ちを喫しているので、この京都マラソンが自分にとっては初めての都市型マラソンへの参加でした。京都マラソン自体も2度目の応募で抽選をかいくぐることが出来ました。とはいえ、別に都市型マラソンが開催規模以外の面で他の大会と比較して、何がどうという訳でも無いのですが。小規模なレースでも大規模なレースでも、走る距離は同じです。
ランナーズアップデートの速報値を参照すると、記録は以下のような感じでした。
通過地点 | スプリット (ネットタイム) | ラップタイム | 通過時刻 |
---|---|---|---|
5km | 00:32:24 (0:28:33) | 0:28:33 | 09:32:24 |
10km | 01:02:15 (0:58:24) | 0:29:51 | 10:02:15 |
15km | 01:31:07 (1:27:16) | 0:28:52 | 10:31:07 |
20km | 02:00:28 (1:56:37) | 0:29:21 | 11:00:28 |
中間点 | 02:06:56 (2:03:05) | 0:06:28 | 11:06:56 |
25km | 02:31:34 (2:27:43) | 0:24:38 | 11:31:34 |
30km | 03:04:19 (3:00:28) | 0:32:45 | 12:04:19 |
35km | 03:36:30 (3:32:39) | 0:32:11 | 12:36:30 |
40km | 04:12:37 (4:08:46) | 0:36:07 | 13:12:37 |
Finish | 04:27:33 (4:23:42) | 0:14:56 | 13:27:33 |
京都マラソンの感想
走りやすいのはもちろんのこと、参加しやすい大会であったように思いました。京都の街中を走るということで、あちこち観光地の横を通り過ぎることがあります。観光地の近くになると、その観光地の名前を書いたプラカードが掲示されており、走りながら観光地を見て楽しむことができました。
また、レース後に汗を流すことのできる銭湯の一覧を記した銭湯マップが事前に郵送されていました。実際のレース後には、スムーズに身支度を整えることのできる導線がしっかりと整備されていたりして、ジョギング用の薄着のままで寒空の下で震えていなければならないという事もありませんでした。
いくつか例を挙げましたが、「こうなっていると便利」という事がとことん盛り込まれた運営がされていたおかげで、非常に参加のしやすいレースでした。とてもありがたいことです。
レース
レースが始まる前は、出場人数も16,000人と多いし、京都マラソンはコースが狭いと聞いていたので、あまりタイムは狙わずに周りの風景写真の撮影でもしつつ、のんびり走るつもりでいました。実際、仁和寺やら今宮神社の写真を撮ってみたりしています。そんな感じで、割とお祭り気分で気楽に走っていました。それほど力を入れていなかったこともあり、中間地点の通過は2時間3分でした。
中間地点を過ぎて北山通のだらだらした上りを上っていると、いわゆる「30kmの壁」がやってきました。じわじわと、しかし知覚できる程には急激に、自分の意思とは関係無く脚が動かなくなっていきます。自分の場合はいわゆる「30kmの壁」がだいたい25kmくらいでやってくる事が多いのですが、今回もいつも通りに25km地点近くでやってきました。普段ならここで歩いてしまう所ですが、今日は妙に心に余裕があったせいか「おー、きたきた。たまには少し耐えてみようか。」という気分になりました。そう思ってしばらく走っていると、脚の動かないつらさは2-3kmもしないうちに消滅。脳みそが慣れたのかもしれません。「なーんだ、こんなもんか。」と、一人ほくそ笑んでいました。
鴨川から京都の市街地に入ると、途端に目の前の風景が一変します。京都御所の脇を走りながら、
そこからゴールまで順調に走り続けていけるかというと、そうは問屋が卸さず。今度は胃が消化を拒み始めました。水の飲み過ぎもあったと思うのですが、走りながら気持ち悪くなってきてしまいました。場所は京都市役所。こういった場合(というか何か異常が起きた時の常として)、少し休めば良くなるという鉄則があります。大人しく歩くことにしました。「歩かなければ4時間15分で走りきれる」というのは頭の中にありましたが、同時に歩いても4時間30分は切れそうだという計算もあり、歩いてしまいました。この瞬間が、このレースで自分自身に負けた瞬間でした。
その後ゴールまで5kmくらい、京都市街ではだいぶ歩いてしまいましたが、脚が痛くなったりすることもなくゴール。
続けざまに色んな苦痛がやってきましたが、そのたびに「ハハハ、そうかー、今度はこう来たか。次はどんな苦しみが待っているんだろう。」と、次々にやってくる試練が不思議と楽しみになってしまうような心の余裕が今回のレースにはありました。フルマラソンを走るようになって何年も経ちますが、フルマラソンを走る前は未だに大きなプレッシャーがあります。しかし今回のレースでは、初めて「フルマラソンとはこういう物だ」という物が自分の中に見えてきた気がしました。きっとそんなうまくいくほど甘い訳は決して無くて、レースごとに様々な思いもよらぬことが起こる物だろうとは思います。しかしながら、不思議と自分の中で根拠の無い自信が生まれたレースになりました。
今は、次のフルマラソンが楽しみになっています。それでもきっとレース前には、プレッシャーで押し潰されそうになっているだろうとは思いますが。