一汁三菜

自分が楽しいと思うこと、マラソン、旅行、その他日々の記録をしたい。

第33回 鴻巣パンジーマラソン

2015年3月7日(土曜日)に、埼玉県鴻巣市で行われた、第33回 鴻巣パンジーマラソンに参加しました。

種目 ハーフマラソン 一般男子39歳以下 (21.0975km)
グロスタイム 2時間1分8秒
ネットタイム 1時間59分11秒
種目別順位 634位
総合順位 2056位

毎年のことですが、この大会は「鴻巣びっくりひな祭り」の開催期間中に行われるので、会場の向かい側にある鴻巣市役所では、日本最大と言われるひな飾りが展示されています。

https://instagram.com/p/z7ZhBCQo_r/

去年も同じことを書いた記憶がありますが、土曜日に開催されるレースは体調管理をしにくく、今回もあまり体調を整えられないままスタートを迎えることになりました。ゼッケンが事前送付なこともあり、会場入りがスタートの10分前になってしまいました。荷物預かりはなく、荷物置き場だけが用意されているので、上着を脱いで荷物置き場に荷物を放り込んだだけで、スタート地点に向かいました。

6,000人が参加するレースですが、それほど道幅が広くないので、スタートから割と長い間は自分のペースでは走れません。あまりコンディションがよく無いのでそれはそれで逆にありがたくもありました。天気は曇り、雨が降るという予報もありましたが、最初から最後まで雨には降られずに済みました。また風も無かったのが幸いしました。田んぼの中の道路を走るコースなので、遮る物が何も無い中で風が吹き荒れるとかなりしんどいレースになります。鴻巣パンジーマラソンには何度か参加したことがあるのですが、そのうち何度かは風に苦しめられました。

5kmすぎでトイレに行きたくなり、しばらく我慢してみましたが、トイレが気になってレースに集中できなくなったので、10kmすぎでトイレに飛び込みました。運よく行列に並ばずにすみ、2分半のロスタイムで済みました。中間点で脚休めが出来たとポジティブに考えることにして、レースに復帰します。

とはいえその時点で2時間切りが厳しくなってしまったことも事実で、後半はややペースアップして臨みました。10kmも走ると走りに身体がついてくるようになって、コンディションの悪さも気にならなくなってきています。15km地点で暗算をしてみると、頑張って1分余裕があるかどうかというところ。前半あまりペースアップしなかったおかげで後半余力を残していたこともあり、残り2km地点でロングスパートをかけました。ラスト1km地点でゴール地点の陸上競技場が見えてきたので、さらにペースアップ。ゴールに飛び込んだ時は辛うじて1時間59分台でした。

https://instagram.com/p/z7ZuutQowD/

帰りに市役所に立ち寄ってひな壇を見てきてから、帰宅。雨に降られることもなく、良い環境の中でレースが出来てよかったです。

https://instagram.com/p/z7ZpQxQo_6/

「ANT+が一斉にBLEに置き換わりつつある」という話


と書いたら、精力的に活動している人に捕捉されて多少の反響があったので、少し詳細を書いてみます (もう1週間経ってしまったけど)。

ANT+というのは、主に自転車やその他スポーツ関係の電子機器に使われている無線通信の規格です。主に自転車の速度計やオドメーターの機能を搭載したサイクルコンピュータと、スポークやクランクに取り付けたセンサーや、人体に取り付けた心拍数計との間を無線で繋ぐ為に使われています。ANT+以前はそれぞれのメーカーが独自の規格で無線通信を実現していましたが、今や共通の規格を用いることにより、異なるメーカー間の機器の互換性が取れるようになり、様々な機器を同時に使えるようになりました。

ですがBLE (Bluetooth Low Energy) の台頭により、各社一斉にANT+対応を止めて、BLEを利用するようになりつつあります。これはiPhoneAndroidなどのスマートフォンでBLEが標準で利用出来るようになり、またスマートフォン上で健康を扱うフレームワークが用意されるようになったことも影響していると思います。

BLE対応の製品

自分は普段トライアスロンをやるので、トライアスロンで使う腕時計, マルチスポーツウォッチについて紹介します。特にこの分野はApple WatchやAndroid Wearなどのスマートウォッチと正面衝突する製品群である為か、ここ1年くらいで一気に様変わりしつつあります。

Garmin

ForeAthlete 910XTはANT+に対応していましたが、日本国内では2015年2月18日に発売されたばかりの新モデル、ForeAthelete 920XTは、BLE対応になりました。

Garmin製品のBLEはセンサーへの対応でないとコメント欄で教えていただきました。ありがとうございます。

TIMEX

TIMEXスマートフォンと連携というよりも、単体で3G通信機能を持ったスマートウォッチを出そうとしていたりして、野心的です。日本では未発売ですが、新しく発売されたTIMEX Ironman One GPS+は、心拍計やヘッドフォンとの間の通信にBLEを利用するようになっています。

SUUNTO

SUUNTO Ambit2はANT+対応でした。日本では2014年9月に発売されたSUUNTO Ambit3からは、BLEのみの対応になりました。ANT+には対応しなくなっています。

Polar

普段あまり追いかけていないので、過去ANT+からBLEに切り替わった時期は分かりませんが、2014年7月から発売されているV800はBLE対応です。

まとめ

という訳で、この1年もしない間に、今までANT+一色だったスポーツ用多機能時計は、一斉にANT+からBLEに通信規格を変更していました。スマートデバイスとの連携がしやすくなって便利になるなと思う一方で、次に新しい時計を買おうと思ったら自分が持っているセンサーも全て買い直しだと思うと、少々憂鬱な所もあります。

湯島天神の白梅がそろそろ見頃

湯島天神の梅を見に行きました。出発が遅かったので、日暮れ間近でした。
スマフォカメラの写真なので、画質やら写りやらはお察しという事で。

https://instagram.com/p/zpdN99Qo2A/
https://instagram.com/p/zpdTkKQo2M/

紅梅はほとんどつぼみで、まだまだこれからです。

https://instagram.com/p/zpdZhTQo2U/

湯島天神の梅まつりは、3月8日までです。
でも今年はまだ満開というほどでも無いので、8日以降も梅の花を楽しめそうです。

読了: 松岡修造「応援する力」

松岡修造「応援する力」を読みました。今回はhontoで買って読んでいます。

応援する力 (朝日新書)

応援する力 (朝日新書)

自分もマラソンやらトライアスロンの競技中に熱い応援を受けて感極まることが年に何度か起こるという事を経験するようになってから、応援ってありがたくもあり嬉しい物だなーと思うようになりました。それ以来、自分の競技が終わってからだったり、あるいは時にはプロの選手の応援を割としっかりとするようになりました。

という事で、この本は面白かったです。自分の主張と非常に一致しているからそう思うという面が大きいとは思うのですが。松岡修造さん自身がやって「成功した」と感じた応援だけではなく、失敗したと思った応援。自分の試合の中で助けられた応援、家族や同僚などの身近な人に対する応援の難しさなど、「応援」と一口に切り取っても多様な側面から「応援」について書かれています。

テレビで見ているだけでは分からないこと。ただ闇雲に「熱く!」応援していただけではなく、応援する人の事も色々と考えて、相手の立場に寄り添った応援を心がけているのだという事が切々と書かれているあたりが一番の読みどころでした。

松本清張「聞かなかった場所」

松本清張推理小説「聞かなかった場所」を読んだ。初出は1970年という事で、こちらは45年前の作品。夜行の急行が出てきたりするあたりに時代を感じます。

聞かなかった場所 (角川文庫)

聞かなかった場所 (角川文庫)

推理小説なので作品の本質に係わる部分についての記述は避けますが、後半、物語が二転三転とします。個人的には、前半の素行調査の場面よりも、事件後の後半の展開の方が面白く感じました。犯人の心理が揺れ動く描画が細やかで良かったです。

読了: 片桐はいり「もぎりよ今夜も有難う」

片桐はいり「もぎりよ今夜も有難う」を読んだ。女優として活躍される前後で働いていた映画館のもぎりとしての様子を書いたエッセイです。1エピソードが数ページくらいなので、隙間時間に読むのに重宝しました。

もぎりよ今夜も有難う

もぎりよ今夜も有難う

今のキチッとした毎回入れ替え制の映画とは異なる、大らかな時代を感じさせられます。「上映中に観客が大盛り上がり」というのも、今ではなかなか見かけない光景です。面白いエピソード、困ったエピソード、その一つ一つに微笑ましさや懐かしさを感じずにはいられません。

影響されやすい性格な物で、この本を読んでいる間は何とはなしに「たまには映画館に足を向けてみようか」という気持ちになっていました。結局上映中の作品一覧を眺めただけで終わってしまい、実際に映画館に足を運ぶことは無かったのですが。

京都マラソン2015

2015年2月15日に京都府京都市で行われた、京都マラソン2015に参加しました。今年初のフルマラソンでした。都市型フルマラソンのレースは東京マラソン神戸マラソンなど今まで何度も抽選落ちを喫しているので、この京都マラソンが自分にとっては初めての都市型マラソンへの参加でした。京都マラソン自体も2度目の応募で抽選をかいくぐることが出来ました。とはいえ、別に都市型マラソンが開催規模以外の面で他の大会と比較して、何がどうという訳でも無いのですが。小規模なレースでも大規模なレースでも、走る距離は同じです。

http://instagram.com/p/zGZ-zEQo9t/

ランナーズアップデートの速報値を参照すると、記録は以下のような感じでした。

通過地点 スプリット (ネットタイム) ラップタイム 通過時刻
5km 00:32:24 (0:28:33) 0:28:33 09:32:24
10km 01:02:15 (0:58:24) 0:29:51 10:02:15
15km 01:31:07 (1:27:16) 0:28:52 10:31:07
20km 02:00:28 (1:56:37) 0:29:21 11:00:28
中間点 02:06:56 (2:03:05) 0:06:28 11:06:56
25km 02:31:34 (2:27:43) 0:24:38 11:31:34
30km 03:04:19 (3:00:28) 0:32:45 12:04:19
35km 03:36:30 (3:32:39) 0:32:11 12:36:30
40km 04:12:37 (4:08:46) 0:36:07 13:12:37
Finish 04:27:33 (4:23:42) 0:14:56 13:27:33

京都マラソンの感想

走りやすいのはもちろんのこと、参加しやすい大会であったように思いました。京都の街中を走るということで、あちこち観光地の横を通り過ぎることがあります。観光地の近くになると、その観光地の名前を書いたプラカードが掲示されており、走りながら観光地を見て楽しむことができました。

また、レース後に汗を流すことのできる銭湯の一覧を記した銭湯マップが事前に郵送されていました。実際のレース後には、スムーズに身支度を整えることのできる導線がしっかりと整備されていたりして、ジョギング用の薄着のままで寒空の下で震えていなければならないという事もありませんでした。

いくつか例を挙げましたが、「こうなっていると便利」という事がとことん盛り込まれた運営がされていたおかげで、非常に参加のしやすいレースでした。とてもありがたいことです。

http://instagram.com/p/zIC5tVQowi/

レース

レースが始まる前は、出場人数も16,000人と多いし、京都マラソンはコースが狭いと聞いていたので、あまりタイムは狙わずに周りの風景写真の撮影でもしつつ、のんびり走るつもりでいました。実際、仁和寺やら今宮神社の写真を撮ってみたりしています。そんな感じで、割とお祭り気分で気楽に走っていました。それほど力を入れていなかったこともあり、中間地点の通過は2時間3分でした。

中間地点を過ぎて北山通のだらだらした上りを上っていると、いわゆる「30kmの壁」がやってきました。じわじわと、しかし知覚できる程には急激に、自分の意思とは関係無く脚が動かなくなっていきます。自分の場合はいわゆる「30kmの壁」がだいたい25kmくらいでやってくる事が多いのですが、今回もいつも通りに25km地点近くでやってきました。普段ならここで歩いてしまう所ですが、今日は妙に心に余裕があったせいか「おー、きたきた。たまには少し耐えてみようか。」という気分になりました。そう思ってしばらく走っていると、脚の動かないつらさは2-3kmもしないうちに消滅。脳みそが慣れたのかもしれません。「なーんだ、こんなもんか。」と、一人ほくそ笑んでいました。

鴨川から京都の市街地に入ると、途端に目の前の風景が一変します。京都御所の脇を走りながら、

そこからゴールまで順調に走り続けていけるかというと、そうは問屋が卸さず。今度は胃が消化を拒み始めました。水の飲み過ぎもあったと思うのですが、走りながら気持ち悪くなってきてしまいました。場所は京都市役所。こういった場合(というか何か異常が起きた時の常として)、少し休めば良くなるという鉄則があります。大人しく歩くことにしました。「歩かなければ4時間15分で走りきれる」というのは頭の中にありましたが、同時に歩いても4時間30分は切れそうだという計算もあり、歩いてしまいました。この瞬間が、このレースで自分自身に負けた瞬間でした。

その後ゴールまで5kmくらい、京都市街ではだいぶ歩いてしまいましたが、脚が痛くなったりすることもなくゴール。

http://instagram.com/p/zIBfzYQo9O/

続けざまに色んな苦痛がやってきましたが、そのたびに「ハハハ、そうかー、今度はこう来たか。次はどんな苦しみが待っているんだろう。」と、次々にやってくる試練が不思議と楽しみになってしまうような心の余裕が今回のレースにはありました。フルマラソンを走るようになって何年も経ちますが、フルマラソンを走る前は未だに大きなプレッシャーがあります。しかし今回のレースでは、初めて「フルマラソンとはこういう物だ」という物が自分の中に見えてきた気がしました。きっとそんなうまくいくほど甘い訳は決して無くて、レースごとに様々な思いもよらぬことが起こる物だろうとは思います。しかしながら、不思議と自分の中で根拠の無い自信が生まれたレースになりました。

今は、次のフルマラソンが楽しみになっています。それでもきっとレース前には、プレッシャーで押し潰されそうになっているだろうとは思いますが。


http://instagram.com/p/zHN8fAQo3b/